六道珍皇寺

皆さん、10月になっても暑い日が続きますがいかがお過ごしですか?
京都は秋晴れに恵まれ観光日和です。

さて、本日は清水坂を下り東大路通りを越え松原通にある
六道珍皇寺(ろくどうちんのうじ)へ行ってまいりました。


平安京の火葬地、鳥辺野と京の町の出入り口をこの世とあの世の接点、六道の辻と呼び
そこに六道珍皇寺は建てられました。
仏教でいう地獄道(じごく)・餓鬼道(がき)・畜生道(ちくしょう)・修羅(阿修羅)道
(しゅら)・人道(人間)・天道、それぞれを生き、輪廻転生を六道、繰り返すと言われています。


お盆に御霊を現世に迎えると言われる迎え鐘。
鐘はお堂の中にあり前に出ている綱を引き鳴らします。

平安時代の役人であり学者であり歌人である小野篁は
夜な夜な井戸を通って冥途に降り、閻魔大王のもとで死者の
裁きを補佐をしていたと云われています。


閻魔堂(篁堂)向かって右手には小野篁の像の他、善童子や獄卒鬼王
左手には閻魔大王、弘法大師、仏観禅師が祀られています。

小野篁が冥途に行き来したと云われる井戸。




屋根には立派な鬼瓦が使われています。
そしてこの界隈では幽霊子育て飴というものがあります。

昔、この辺りに飴屋がありました。夜毎女が通ってきて飴を買いました。
不思議に思い後を付けると。鳥辺野の墓に消えました。
微かに泣声がし、その墓を掘り返すと、若い女の屍の上で赤ん坊が飴をしゃぶっていました。
幽霊が子供を育てた飴は「幽霊飴」と呼ばれ、今でも八月七日から十日に珍皇寺で行われる
御精霊さんを迎える六道参りの間寺の傍で売られています。

こういった謂れがあるのも京都の面白いところです。
清水寺にお越しの際は松原通を下り六道珍皇寺にも足をのばしてみてはいかがですか?

六道珍皇寺
〒605-0811
京都市東山区大和大路通四条下ル4丁目小松町595